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三上さんのりんご袋掛け体験記 (櫛引) |
※りんごの袋掛け当日のくしびき |
6月26日(土)、6月27日(日)の2日間を利用して、名古屋生活クラブのスタッフ17名で弘前(青森県)のリンゴ生産者、三上勝さんの所へリンゴの袋がけを手伝いに行ってきました。実は僕の父は青森県むつ市(本州の先端)の出身で、これまでも青森を訪れる機会はあったのですが、正直、青森にりんごの袋がけをしに来るとは思ってもみませんでした。久々の北の大地、三上さんの話す津軽弁もなんだか懐かしく、まるで、久しぶりの親戚を訪れたかのように思えました。 岩木山が間近に見える三上さんのリンゴ園では、樹齢30年程のフジリンゴの樹にちょうどピンポン玉くらいの大きさに育ったリンゴがた〜くさん実っていました。今回僕ら生活クラブスタッフと三上さんで、合わせて13000個のリンゴに袋(じょっぱり袋)をかけました。 リンゴに袋をかける理由。もともとリンゴは日本の気候に合わない為、たくさんの農薬を使って栽培されてきた作物で、農薬を減らした栽培がとても難しいのです。そして、たとえ減農薬栽培であっても、より効果が強く、より危険性の高い農薬が使われているというケースもあります。普段僕たちがスーパーで見かける、見栄えの良い形の揃ったリンゴは、数十種類もの化学合成農薬を使って作られたリンゴなのかもしれません。 三上さんは、「本当に安心してまるごと食べられるリンゴを作って欲しい」という名古屋生活クラブの要望に応え、見た目のキレイな「売れるリンゴ」から、「安全なリンゴ」へと舵を切るという非常に大きな決断をしてくれました。2007年には一般のリンゴ栽培には当たり前に使われている「マンゼブ」という発ガン性のある農薬の使用を止めてくれました。その結果、リンゴの表面に黒点が付く病気(品質は問題がない)が出て、それらのリンゴは加工用、規格外と見なされて1/3以下の値段でしか売れませんでした。栽培農家として育てた作物に値段が付かないのは死活問題です。農薬使用を減らし安全なリンゴを作るというのは、農家にとっては直接農業収入に関わる大きなリスクを伴うのです。それでも三上さんは次の年も、その次の年も、そして今年も極力農薬の使用を控えたリンゴ作りに挑戦し続けてくれています。僕らは、三上さんと一緒に本当に安全で皮ごと食べられるリンゴを作って皆さんに届けたい!!そんな気持ちでひとつひとつ袋がけをしてきました。 その夜、世界遺産「白神山地」近くの温泉宿での夕食の席、三上さんの兄貴分で三上さんと同じくリンゴ農家でもある館山さんが、津軽弁全開で語ってくれた名古屋生活クラブについての話がとても印象に残りました。「伊澤眞一という男が食の安全性という志を掲げた。スタッフひとりひとりが力を合わせてその理念を実現させていく、そういうチーム、それが名古屋生活クラブなんだ」という話でした。 6月とは思えない30℃を超える暑さの中、リンゴ畑の向こうには青々とした新緑に覆われた岩木山がよく見え、とっても清清しい気持ちで作業することが出来ました。そして生産者の思いに触れ、自分がいかにしてこの仕事に取り組んでいくべきかを考えるよい機会を得ました。 実りの季節を今から待ち遠しく思います。 (櫛引) |
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