多くの患者は、健康問題を、アマルガムやその他の歯科金属のせいにしている。遺伝的に感受性のある個人には、水銀と金はハプテン(抗原)として、アレルギー反応を起したり、自己免疫反応を起すかもしれない。
金属によって起きる、リンパ球の反応が3162人の患者で調べられた。
歯の金属の除去の効果が、金属に対する過敏性と慢性疲労症候群の様な症状を持つ患者、111人で調べられた。
金属特異的なリンパ球を血液中に持つ患者がみられた。その中で、ニッケルに対してが一番で、その次が無機水銀、金、フェニル水銀、カドミウム、パラディウムの順でした。
健康な人達に比較して、「慢性疲労症候群」(の様な)患者グループは、数種の金属に対して(特に、無機水銀、フェニル水銀と金)リンパ球の反応が統計的に有意に高かった。
歯科の金属の除去後、83人(111人中76%)が健康の改善を報告している。24人(111人中22%)は変わらず、2人(111人中2%)は悪化を報告している。 歯科金属の取り換え後、金属に対するリンパ球の反応性も低下した。
私達は、金属は視床下部−脳下垂体−副腎、という軸(HPA軸)に影響し、慢性疲労症候群や筋痛脳炎?(myalgic encephalitis)や化学物質過敏症などを引き起こすという仮説を提案する。
(2012/06/15 掲載)