油が熱せられる時に出る油煙に含まれる遺伝毒性と細胞毒性を大豆油、ひまわり油、ラードでヒト肺がん上皮細胞(A―549)を用い調べた。
脂肪酸の加熱で生じる、最も突然変異原性の高い、t-t-2.4-DDEは大豆油、ひまわり油、ラードにそれぞれ、66.4μg/g、35.9μg/g、40.3μg/g含まれていた。
この結果は明らかに油煙が細胞毒性とDNAを酸化することを示している。A-549細胞に油煙によって起こったDNAの傷害は活性酸素の生成と関連していた。
調理により、この油煙を吸い込む婦人は肺がんになる危険性が高い。
(2010/08/02 掲載)