水道水の塩素処理により、クロロホルムなどのトリハロメタン類が生成する数多くの研究が飲み水のトリハロメタン量と、膀胱ガン、直腸ガン、奇形などとの関連を見つけています。
同様に、シャワー、お風呂、洗濯、皿洗いなども、トリハロメタン曝露に関係しています。バッカーらは、飲み水、シャワー、お風呂の活動の前後で血中のトリハロメタン濃度が上昇しましたが、1Lの飲み水では、わずかな上昇にとどまりました。
シャワー(10分)、お風呂(14分)、洗濯、食器洗いの使用が室内のクロロホルムの空気中濃度を上昇させたが、その中でシャワーとお風呂のみが呼気中の濃度を上昇させた。
呼気中のクロロホルム濃度 | 室内のクロロホルム濃度 | |
最初 | 0.04 | ほとんど0 |
10分シャワー後 | 0.19 | 2.28 |
14分お風呂後 | 0.68 | 0.25 |
水道水の塩素消毒によって生じるトリハロメタン類(クロロホルムなど)が発ガン性を持っているため、各家庭でも浄水器などを使う場合が増えています。今回の論文では、飲み水よりもお風呂、シャワーなどで体内に入るトリハロメタンの方が多い可能性が示唆されました。シャワーに浄水器をつけるか、換気を充分に行う必要を感じさせます。
(2012/07/19 掲載)