食品安全情報:名古屋生活クラブ

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ツナ缶中の水銀について

Sources and variations of mercury in tuna.
ツナ缶中の水銀について
Kraepiel AM ルイ パスツール大学  フランス
Environ Sci technol, 2003 Dec 15;37(24):5551-8

水銀の摂取は海産物の消費によっているがそのメチル化と生物濃縮について、私達が知っている事は殆どが淡水での研究によっています。私達は大洋中で水銀がどこで、どの様にしてメチル化されるのかほとんど知りません。

又、海の魚中のメチル水銀濃度が、人類活動による水銀の排出にともなって増加しているかどうかについて、論争もあります。

1998年にハワイで捕獲したイエローフィンツナ中(キハダマグロ)のメチル水銀量は1971年に同じ海域の同じ魚に比べて増加していませんでした。過去100年間の水銀排出量の増加と水銀の地球化学モデルを基に、私達はこの27年間(1971年〜1998年)にメチル水銀濃度は9〜26%増加しているはずだと計算しました。が実際の測定値とは一致していません。そこで、私達は大洋中での水銀のメチル化は深海中か沼の中に起こっていると仮定しました。

(伊澤)

(2012/07/23 掲載)