1988年に、ヨーロッパ北部、北海、バルト海で起こったゼニガタアザラシの大量死、18000頭にも及びました。
これ以外には、バイカル湖での、バイカルアザラシ、地中海でのイルカの大量死と汚染海域での、水産動物の大量死が起きています。
北海、バルト海でのゼニガタアザラシの大量死は直接的には、モービリウイルスによるものですが、なぜこの様な大量死が起きたのか研究者は調べました。
汚染されている、北海でとれたにしんをエサとして与えられた、アザラシと、比較的きれいな大西洋でとれたにしんをエサとして与えたアザラシの2郡に分け、2年半にわたって調査しました。
その結果わかった事は、汚染したエサのアザラシの免疫力がナチュラルキラー細胞、T細胞など、免疫に重要な細胞の数、活性が低下していました。
この北海での汚染は、PCBやダイオキシンによるものと考えられています。
この様に微量の化学物質が免疫力を下げ、病気にまけて大量死が起きていると思われます。
(2012/07/30 掲載)