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5種のフタル酸エステルの混合物は胎児のテストステロン産生を抑制

論文で紹介します

A mixture of five phthalate esters inhibits fetal testicular testosterone production in the Sprague Dawley rat in a cumulative,dose additive manner.
5種のフタル酸エステルの混合物はSprague Dawleyラットに累積的に投与すると胎児の精巣内テストステロン産生を抑制する
アメリカ環境保護機関(USEPA)
Toxicol Sci.2008 Apr 14

フタル酸ジブチルは人が至るところで曝露している化学物質である。

性分化の間、あるフタル酸に曝露することはオスラットにおいて生殖管奇形をもたらす。

胎児ラットにおいて、フタル酸ベンジルブチル(BBP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)への曝露は精巣内テストステロン産生とインシュリンに似た3つのホルモンmRNAレベルを減らす。妊娠期間8〜18日でSprague Dawleyラットに曝露させたあと、妊娠期間18日における6つのフタル酸{BBP、DBP、DEHP、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジイソブチル(DiBP)、フタル酸ジペンチル(DPP)}が精巣テストステロン産生に及ぼす投与量による影響について特性を記述した。

BBP、DBP、DEHP、DiHP、は効力が等しく(ED50 440±16mg/kg/日)、DPPは約3倍より強く(ED50 130mg/kg/日)、DEPは胎児のテストステロン産生に影響をもたない。

これら5つの抗アンドロゲンフタル酸を一緒に投与することは、共通の毒性を経由するためテストステロン産生を減らすと仮定した。

もう1つの研究では、damsは混合物を100、80、60、40、20、10、5、0%で投与した。一番多い投与量はBBP、DBP、DEHP、DiHP、DiBP(300mg/kg/日化学物質当り)、DPP(100mg DPP/kg/日)を含めた総フタル酸/kg/日で1300mgであった。

この混合物の割合は、それぞれのフタル酸が同程度でテストステロンを減らすように選択された。仮定と同じく、テストステロン産生は付加投与方式で減った。個々のフタル酸と混合物のいくつかは胎児の死亡率、妊娠中の死を引き起こした。これらのデータは、同様の働きを持つ個々のフタル酸が混合物として処理すると胎児のテストステロン産生は妊娠に投与量と付加的な影響を累積的に引き起こすことを証明している。

(2012/08/20 掲載)