我々は以前、集中医療の54人の新生児において可塑剤のフタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)を含む塩化ポリビニルプラスチック製の医療装置への曝露が尿中のフタル酸モノー2−エチルヘキシルとDEHP代謝産物の濃度と関連していることを証明した。この追跡研究では、尿中の2種類のDEHP代謝物の濃度とフタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ベンジルブチル(BzBP)の代謝物濃度に関してDEHPを含む装置への新生児曝露を調査し、フタル酸は建築材料、パーソナルケア製品中に見つかった。
まず、我々はDEHPを含む医療製品への54人の新生児の曝露の集中を分類した。我々は新生児の尿中のDEHPの3つの代謝物を測定した。その3つはMEHPとその酸化代謝物であるフタル酸モノ2エチル5ヒドロキシヘキシル(MEHHP)とフタル酸モノ2エチル5オキソヘキシル(MEOHP)である。また、フタル酸モノブチル(MBP)、DBPの代謝物、フタル酸モノベンジル(MBzP)、MBzPの代謝物を測定した。
DEHPを含む製品の使用の集中は全3種のDEHP代謝物と単調に関連していた。DEHPが高く集中したグループの胎児での尿中のMEHHPとMEOHPの濃度はDEHPが低いグループの13〜14倍であった(P</=0.007)。MBPの濃度は中程度、高程度のDEHP集中グループにおいて多少高かった。MBzPは製品使用によって変動していなかった。全フタル酸データを構造式モデルに当てはめることは製品使用の集中とDEHPの生物上の測定との明確で単調な関連性を確証した。
酸化代謝物のMEHHpとMEOHPの含有は製品使用の集中とMEHPだけで観察されたDEHP曝露の生物指標との関連性を強めた。
(2012/08/20 掲載)