食品安全情報:名古屋生活クラブ

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ナノ化酸化チタン長期曝露による細胞のガン化

論文で紹介します

Disturbed mitotic progression and genome segregation are involved in cell transformation mediated by nano-Tio2 long-term exposure
ナノ化酸化チタン長期曝露による細胞のガン化は細胞分裂進行と分離がかく乱されることによって起こる。
HuangS 国立Chung Hsing 大学  台湾
Toxicol Appl Pharmacol, 2009 Dec 1,241(2):182-94

酸化チタンナノ粒子(直径100nm以下)は、毒性が低いため化粧品や薬に広範に使われている。しかしながら最新の研究では、酸化チタンナノ粒子は動物での発ガン性や種々の培養細胞での細胞毒性や遺伝毒性を示している。

この研究で私達は酸化チタンナノ粒子への短期曝露は細胞分裂、細胞の生存、活性酸素のいづれをも培養繊維芽細胞で増加させることを示した。さらに長期曝露は細胞の生存や増殖を増加させるばかりでなく、多核細胞や小核を増加させる。

私達の実験によって、酸化チタンナノ粒子への曝露は細胞周期進行と染色体の分離をかく乱し、染色体の不安定性と細胞のガン化につながっていることを証明している。

解説

日焼け止め防止のサンスクリーンに使われている、酸化チタンナノ粒子は長期間曝露によって細胞のガン化につながる。