トマトも含めて、多くの生産物が食中毒の原因になっています。
室外(畑)で育てられた作物による食中毒も多く知られています。しかし、水耕栽培で作られた作物による食中毒は少ないと予想されています。
この研究ではメキシコの高度な衛生レベルにある水耕栽培で育てられたトマトと農場の備品のサルモネラや大腸菌などを調査しました。
2.8%のトマトからサルモネラを、0.7%から大腸菌を検出しました。また、農場の土、洗い布、スポンジからもサルモネラを検出しました。
2008年6月7日、FDA(アメリカ食品医薬品局)はある種類の生トマトを食べないよう、全国の消費者に警告しました。
FDAは、サルモネラ食中毒により、red plum ,red Roma ,red roundという品種の トマトを生で食べないよう、全国の消費者に警告しました。
4月中旬以降、サルモネラ(セイントポール種)による食中毒の患者が810人発生し、23人が入院しています。
1998年8〜11月有機および水耕栽培野菜の汚染実態調査で、野菜13種299検体中、アルファルファ1件よりサルモネラが検出された(日本食品微生物学会雑誌Vol.18,No.1,Page9-14,2001.3.31)
2005年8月に発生した介護老人保健施設のカイワレ大根を原因とする食中毒がサルモネラによるものであった(宮城県保健環境センター年報No.24,Page121-125,2006.11)
(名古屋生活クラブで扱っているベビーリーフ、つまみ菜、新芽類は全て土耕栽培です)
日本では、トマトの生食が原因と考えられるサルモネラ食中毒の報告はありません。
水耕栽培以外で農作物のサルモネラ汚染原因としては
原因 | 対策 |
肥料(未熟肥料) | 未熟肥料を使わない → 完熟肥料を使う |
水(汚染水) | きれいな水を使う |
この2つが考えられます。
名古屋生活クラブの生産者は水耕栽培ではなく、露地栽培や雨よけハウス栽培です。
市販のトマト(他の野菜も)はどのように栽培しているかを消費者は知ることができません。また、どんな肥料や水を使っているかについてもわかりません。
名古屋生活クラブの野菜の良さは生産者との繋がりがあることによって、どんな栽培をしているかトレースできることです。
今後は生産者がどのような肥料や水を使っているかを詳しく確認し、サルモネラ食中毒対策をしていただくように生産者のみなさんと協力し、会員の皆様に随時ご報告していきたいと思います。