本研究はオスのウィスターラットにおけるジイソプロパノールニトロソアミンによってできた肺腫瘍の発達に対する食事中の熟成味噌の効果を調べるために計画された。
6週齢の全63頭は4グループに分けられた。10週間飲み水にジイソプロパノールニトロソアミン(2000ppm)を添加し、与えた。その後、発ガン処理したラットに普通の固形飼料を与える区(対照区)、同じ固形飼料に10%長期熟成味噌を添加したものを与える区、同じく10%短期熟成味噌を添加したものを与える区に分け、それぞれ12週間給与した。
長期熟成味噌は短期熟成味噌に比べ、有意に肺ガン、腺ガン、PCNA(強い陽性の腫瘍)の数を減らした。本研究の結果、このように長期熟成味噌の食事中の補助添加は肺ガンに対する化学的抑制効果を発揮するであることが示唆された。