食品安全情報:名古屋生活クラブ

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自然の発ガン抑制作用を持つベンジルイソチオシアネートの遺伝毒性

論文で紹介します

Genotoxic effects of benzyl isothiocyanate, a natural chemopreventive agent
自然の発ガン抑制作用を持つ、ベンジルイソチオシアネートの遺伝毒性
Kassie F  ガン研究所 オーストラリア
Mutagenesis 1999 Nov 14(6) 595-604

ベンジルイソチオシアネート(BITC)はアブラナ科植物に含まれています。たくさんの報告がBITCの化学発ガンの抑制を報告しています。しかし、一方で、この物質が潜在的に遺伝毒物であるという証拠が蓄積しています。

試験管内の研究では、量に比例して、遺伝毒性が低量で見られています。一方、げっ歯類での実験では、ごく弱い影響が見られます。

これらの事は、BITCが生体内で解毒されていることを示しています。

BITCの遺伝毒性は、牛血清アルブミンや唾液や胃液の様なヒトの体液によって減少するという実験結果からも支持されます。

BITCがDNA傷害を起こすのに必要な量は、ヒトの食品摂取量をはるかに越えています。しかし、同様に、実験動物での化学発ガンを抑制する量とは同程度です。