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子供の口にひそむ菌
 4〜5歳児の口の中で抗生物質耐性菌が検出されました。2003年イギリスの研究です。
 これら研究は1980年代から続けられてきた追跡調査です。養殖魚、養豚場内では病気を抑える目的で大量の抗生物質が投与されてきた結果、次々と強力な耐性菌が魚や家畜の体内にすみつくようになってきたのです。下の論文は我々の体内にもそれらの耐性菌が増えつつあることを示しています。
 毎日の食事で摂取する養殖魚、密飼いされた家畜は耐性菌の貯蔵庫です。グローバル化で世界中に拡散しています。
 現在アメリカでは耐性菌を保有する人間に対して使用できる抗生物質が、バンコマイシンなどわずかな種類になってきています。
 子供の好きなウィンナーはコストを下げる目的で大量生産されます。豚の場合驚くべきことは、密飼いされ屠蓄時におよそ7割が肺炎にかかっているということです。また病気におかされた内臓の廃棄率が極めて高いのです。子供の口の中に抗生物質耐性菌が存在することはもはや驚くことではないのかもしれません。
 私たちにとって予防医学的な視点からも、免疫力を高める食材、食事方法を選ぶことが対策の1つではないでしょうか。

◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆

 実験前3ヶ月間に抗生物質投与を受けていない4〜5才の子供35人に対する6種※1の抗生物質耐性を調べた。
 耐性菌がそれぞれ、アンピシリン35人/35人中(100%)、ペニシリン34人/35人中(97%)、エリスロマイシン35人/35人中(100%)、テトラサイクリン34人/35人中(97%)で見つかった。
  2つかそれ以上の耐性を持つ多剤耐性菌は、耐性菌の28%を占めたベイヨネラ菌(微生物性膿瘍の原因菌・一般的にペニシリンとアンピシリンが効く)が多く、この2つの抗生物質に耐性だった。
 ※1アンピシリン、ペニシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、メトロニダゾール、グラム陽性バンコマイシン

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