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個人の被曝量とリスクアセスメント
◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆
Personal exposure meets risk assessment: a comparison of measured and modeled exposures and risks in an urban community
個人の被曝量とリスクアセスメント
Devon C ジョンホプキンス大学 アメリカ
Environmental Health Perspectives 112 5 Apeil 2004


1995年、アメリカ環境保護庁(EPA)は、累積曝露プロジェクト(CEP)の結果を公表した。それは、国中の集団曝露量評価システム(ASPEN)を用いて行われた。
(148種の危険な大気汚染物質(HAPs)の室外濃度に関与する、1990年時の排出量データーに基づいている)
  CEPの結果は、HAPs(危険な大気汚染物質)曝露は、国中に広がっており、いくつかの場所では、その濃度が「百万人に一人の過剰のガン死者」の濃度を越えていることが分かりました。
  アメリカ環境保護庁は、メリーランド州南ボルティモア地域のVOC(揮発性有機化合物…ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロフォルムなど)曝露研究の結果を報告した。今回の研究は、それに基づくものである。


研究内容

南ボルティモア地域は、大規模な化学工場が隣接している地域で、189の大気汚染源(工場など)が登録されている。全米の汚染を100に分けると、12番に位置する。その地域に住む37人の非喫煙者を対象に、2000年1月から、2001年6月にかけて、汚染をモニターした。参加者は着ている服、居間、室外の3ヶ所に「大気採取budge」を置き、11種のVOC濃度を調査した。


結果


◎…日本国内での環境基準がある物質(4種)

ここに挙げた11種は、発ガン性の強弱はあるにしても、動物実験などで発ガンを起す物質です。日本国内での大気中への排出量のデーターは、伊沢が国の発表しているデーターを書いた数字ですが、その大きさにはびっくりして、恐くなります。日本全体での、VOC(揮発性有機化合物)全体の排出量は、200年度で185万トンという巨大な量です。
  その内のかなりの化合物が発ガン性を持っています。日本国内での環境基準は、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン(メチレンクライド)の4つのみ設けられているにすぎません。ベンゼンの場合、3μg/m3という基準ですが、工業地帯などでは、超えています。(3.9% 平成17年度)


結果つづき

今回の実験の濃度測定結果は 単位μg/m3


などの結果で
  外気よりも室内、室内よりも個人の曝露が大きいことがわかります。
  これらの曝露量からの人口100万人当たりのガン死者数を計算すると、


となります。トルエン、キシレンは、曝露量は多いものの発ガン性は「ないもの」として計算されていません。伊沢が前に訳したイタリアのラマツィーニ財団の論文では、実験条件(投与104週後の発ガンを見た)を変えた場合、キシレンの発ガン性が出ました。
 この論文での発ガン死者数は、クロロフォルムが主になっています。
 著者は、このクロロフォルムは、水道水由来であり、塩素消毒によって生じたクロロフォルムがシャワー、入浴、などの際に大量に吸い込んでいることを報告しています。


さて、論文から離れて、日本国内での汚染を調べてみると、
平成17年度の国、地方の測定値から、

単位μg/m3 ベンゼン

このアメリカの論文では、平均化1.84になっていたので、日本と大差ないことがお分かりになると思います。

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