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ハーブ治療薬に含まれるアリストロチック酸 | ||
◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆ | ||
Aristolochic
acid as a probable human cancer hazard in herbal remedies ハーブ治療薬に含まれているアリストロチック酸は、ヒトにガンを起こす可能性がある Arlt VM ガン研究所イギリス
Mutagenesis 2002 Jul 17(4) 265-77 |
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昔からのハーブ治療薬、ウマノスズクサに含まれている、アリストロチック酸は、アリストロチック酸腎症を起こし、その患者に尿路上皮ガンを起こす。
アリストロチック酸IとIIは、ともにDNAと結合し、遺伝毒性を示す。
アリストロチック酸を含む、植物由来の製品は、世界中で禁止されるべきである。
そして、ベンゾピレンなどの発ガン物質の遺伝毒性に対して抑制効果をみつけた。 以前に、げっ歯類で、グルコシノレートの主な分解産物であるインドールと、イソチオシアネートが多環芳香炭化水素とニトロサミンの(発ガン)効果を弱めていることを見つけた。 芽キャベツとこしょうそう(garden cress)ジュースも化学物質(IQ)によるDNA傷害や、大腸と肝の前新形成(前ガン)傷害を抑えた。 解説 ブロッコリーが体に良いと言われていますが、ブロッコリーだけでなく、アブラナ科植物(十字架植物)全体が有益で、ハクサイ、キャベツ、カラシ、タイコン、ワサビなどがあります。 アブラナ科植物は、グルコシノレートと呼ばれる物質を含んでおり、それらは分解して、イソチオシアネート、インドールなどの物質になります。 別の論文でふれますが、イソチオシアネートは、わさび、からしの辛味成分として人工合成されて、ねりわさびなどの形で製品になっています。 そのイソチオシアネート単独で実験すると、強い突然変異原性があり、弱い発ガン性もあります(アメリカ国家毒性計画)。今回のこの論文では、アブラナ科植物のジュースが解毒酵素であるグルタチオントランスフェラーゼを誘導するなどして、発ガンを抑制している可能性を示しました。 |
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