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バナナ等に使われる殺菌剤EBDCの様々な影響 |
◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆ |
Thyroid hormones
and cytogenetic outcomes in backpack sprayers using. ethylenbis(dithiocarbamate)(EBDC)
fungicicles in Mexico 殺菌剤EBDC(マンゼブなど)の散布者の甲状腺ホルモンと細胞遺伝的な影響 労働安全と健康国立研究所 アメリカ
Vol 105 No10 October 1997. Environmental Health Perspectives |
マンネブ、マンゼブ(EBDCジチオカーバメート系農薬)はアメリカ国内では、一般に広く使われ1990年以前には、1年間で3620トンから5560トン使用されていた。 結果 甲状腺ホルモンT4の減少は見られなかったが、甲状腺ホルモンの増加は見られた。更に染色体の異常も統計的に有意に見られた。 マンゼブの様々な影響 微量でも、ネズミの胚の発生を阻害する。紡錘体の集合を阻害する。 女性の不稔に関与している可能性がある。 Curr Pharm Des 2007;13(29):2989-3004 (動物実験で3日間子宮中の甲状腺ホルモンがなくなると自閉症の患者の脳と同様な変化がみられる。) 自閉症に甲状腺ホルモン異常との関連が見られる。甲状腺に対する毒物として、アブラナ科植物に多く含まれる。 チオシアネートなどの他に農業として、2・4-D、アセトクロール、アミノトリアゾール、アミトロール、ブロモキシール、マンゼブ、 チオウレアがある。 他にPCB、過塩素酸、水銀などが疑われている。 J Neurol Sci 2007 Nov15;262(1-2):15-26 マンゼブはDNAの一本鎖の切断を量に比例してもたらす。 Toxicol Appl Pharmacol 2006 Marl;211(2)87-96 解説 マンゼブなどのEBDC(エチレンビスジオカーバーメート)系農薬は動物には、甲状腺に対する毒性や発がん性などがはっきりしています。IARC(国際ガン研究機関)は発ガン性の分類を2001年に1段階落として、グループ3(発ガン性について分類できない)にしました。これは動物での発がんがヒトには起きないことの強い証拠がある場合の分類です。 訳/解説 伊澤真一
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