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次の日の絶食は老化を抑える
◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆
Intermittent fasting dissociates beneficial effects of dietary restriction on glucose metabolism and neuronal resistance to injury from calorie intake
次の日の絶食はブドウ糖代謝と神経の傷害抵抗性で有利である。

R.Michael Auson   老化国立研究所  アメリカ
PNAS May 13  2003. vol.100 6216-6220

コメント

「次の日絶食」は老化を抑えて長生きできるという研究結果は最初、とても衝撃でした。考えてみれば野生の生物であった私たち人類の先祖は、毎日規則正しい食生活をしていた訳ではなく、そういった状況の中で進化をたどった生き物であるという事を改めて思いました。生命の神秘を感じる論文です。ご覧下さい。

食事制限は、インシュリン感受性の増加、ストレスに対する耐性死亡率の減少、長寿など様々な利点を持っている。
そのメカニズムは分かっていないが、長期にわたってカロリー制限する事が必要とされています。C57BL/6マウスを用い「次の日の絶食」(食べたいだけ食べ、次の日絶食の繰り返し)という実験をすると食事量は減少せず、体重も減少しなかった。(食べれる日に2倍食べているので) それにも関わらず「次の日絶食」は、「カロリー制限」(60%に制限)したマウスよりも血中グルコース濃度、インシュリン量、神経細胞の傷害抵抗性などでより良かった。「次の日絶食」はブドウ糖代謝、神経の傷害抵抗性がすぐれており、カロリーの量とは関係ない。


解説

食事を60%ずっと制限するより「次の日絶食」の方がヒトにもねずみにも、老化を抑え長生きできる。ということをこの論文は示しています。食べられる時と飢える時の交替、野生の生き物なら当然の事で、それに適用する様に体の仕組みが作られている様なのです。それだから、食べ物が溢れている先進諸国では、糖尿病を始めとして「食べ過ぎ」の病が溢れているのです。 摂った食事は次の飢えに備えて、すぐに脂肪などとして体内に蓄えてしまうのです

訳・解説 伊澤
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