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りんごの皮から分離されたトリテルペノイド類は、
細胞の増殖を抑えるので、
おそらくりんごの抗ガン活性の一部を担っている。

◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆

Triterpenoids isolated from apple peels have potent antiproliferative activity and maybe partially responsible for apples’s anticancer activity.
りんごの皮から分離されたトリテルペノイド類は、細胞の増殖を抑えるので、
おそらくりんごの抗ガン活性の一部を担っている。

Xiangjiu He (コーネル大学 アメリカ)
J.Agric Food Chem.2007,55,4366-4370

疫学研究は、果物と野菜に富んだ食事が慢性病(心血管病、ガン、糖尿病、アルツハイマー病、白内症、加齢による機能低下)を減らす効果があることを首尾一貫して示してきました。このことは、生活習慣の改善や果物や野菜の摂取量の増加などがガンを減らすのに重要である事を示唆しています。りんごは、たくさん食べられている果物で、フェノール化合物(いわゆるポリフェノール)を多く含んでいます。りんご果肉中には全部で100g当たり110〜357mg(0.11g〜0.357g)のフェノール化合物を含んでいます。

アメリカ国内で摂取されているフェノール化合物の22%は、りんごからでありこれは一番の摂取源になっています。りんごには他にも多くのフラボノイドを含んでいます。フィンランドでは、りんごは玉葱に次いでフラボノイド摂取源になっています。りんごは数多くの慢性病を防ぎます。
りんごの摂取は、肺ガンを減らし、心血管病を減らし、COPD(慢性閉塞性肺疾患)を減らし、血栓性の脳卒中を減らします。

フィトケミカル(植物化学物質…前述のフェノール化合物、フラボノイドなど)が野菜や果物の有益な作用を担っている事が示唆されており、りんごのフィトケミカルの抽出物は抗酸化能(酸化から守ってくれる能力)ヒトガン細胞の増殖抑制、ラットにおける乳ガンを摂取量に比例して抑える事などが報告されています。

りんごの皮は、実(果肉)よりも抗酸化、抗増殖活性を多く示すので、りんごの皮が実質的に多くの活性を担っていることが示唆されている。

りんごの皮が多くのフェノール化合物を含み、高い抗酸化能、高い高増殖活性を示すので、りんごの皮を摂取する事は健康に有益な働きをもたらします。りんごの皮は、自然な抗酸化物質や他の活性の宝庫であるとみなすべきなのです。

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