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ぶどうの中の、トランス-レスベラトロールの分析 |
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◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆ | |
Analysis of trans-Resveratrol in Grapes by Micro-High performance Liquid Chromatography Enguo Fan(Nankai 大学 中国)
ANALYTICAL? SCIENCE? AUGUST? 2008,Vol,24 |
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フィトアレキシンとは、微生物感染や紫外線の様なストレスに対応するために、ぶどうなどの植物に存在する低分子化合物の事です。 レスベラトロールは、スチルベンに分類されるフィトアレキシンで、最近、大きな関心を持たれている。それは、フランスの食事が高脂肪食であるが、心血管病が少ないという「フレンチパラドックス」を探る研究に刺激されてのことです。 血管拡張、血管収縮物質の調節により、又、酸化的ストレス、活性酸素種の抑制により、又、LDLコレステロールの修飾(LDLコレステロールは、酸化、糖化などの修飾を受けた後、動脈硬化などの原因になる)、又、抗炎症、抗血小板凝集などにより、レスベラトロールは心血管病に良い効果を発揮します。 さらに、レスベラトロールは、ガンの進行にイニシエーション、プロモーション、プログレッションのどの局面においても、驚異的な阻止能力を示しています。 さらに、レスベラトロールは、細胞分裂の減少につながる細胞周期の停止、アポトーシス(細胞の自殺)の誘導、シクロオキシゲナーゼ(炎症につながる酵素)の活性阻害などのいろいろな機能を持っていることから、将来、ガンの化学療法に使える可能性が考えられています。 さらに、レスベラトロールの能力に関して、シルトインファミリー遺伝子のタンパクを活性化することで、酵母の寿命を70%も伸ばしうることがわかりました。 レスベラトロールは、ピーナッツ、ユーカリ、トウヒ、ユリ、桑、ぶどうなど72種以上の植物に見つかっており、ワインにはたくさん含まれています。 赤ワインには白ワインより多くのレスベラトロールが含まれています。 メルロー種のぶどうには、1g当たり、6.77±0.12mgのレスベラトロールが、カベルネソービニヨン種のぶどうには、3.95±0.18mg 含まれていた。
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