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活性酸素ラジカルの生成と酸化的傷害が神経変性病
(アルツハイマー病の様な)の原因と考えられている

◆ 論文で紹介します(翻訳:伊澤) ◆

Neuroprotective effects of Eriobotrya japonica against β-amyloid-induced oxidative stress and memory impairment.

Kim MJ,Lee J,Seong AR,Lee YH,Kim YJ,Baek HY,Kim YJ,Jun WJ,Yoon HG.
Food Chem Toxicol.2011Apr;49(4):780-4.Epub 2010 Dec 17.

活性酸素ラジカルの生成と酸化的傷害が神経変性病(アルツハイマー病の様な)の原因と考えられている。

びわ(Eriobotrya japonica)は、東南アジアでは数種類の病気の治療に使われてきた歴史がある。この研究では、私達は(アルツハイマー病の原因になっている)ABペプチドによる酸化傷害をびわ抽出物が抑えるかどうか研究した。DPPH分析でびわ抽出物はおよそ40%の活性酸素を除去した。びわ抽出物は、ABペプチドによる神経細胞死も抑制した。さらに、びわ抽出物はABペプチドによって発生した細胞内活性酸素を効果的に抑制した。

重要なこととして、びわ抽出物処理したマウスは行動を回復し、ABペプチドによって起こされていた記憶障害も回復した。びわ抽出物は脂肪の過酸化を抑制し、SOD活性(活性酸素を除去する酵素)を回復させた。

これらの結果は、ABペプチドによる認知障害と酸化的傷害からびわ抽出物が防いでくれていることを示している。

解説

アルツハイマー病にかかると脳内の神経細胞にアミロイドタンパクが蓄積することが知られています。この論文でABペプチドといっているものと同じです。このABペプチド、活性酸素を生成し、神経細胞を死に至らしめ、個体は認知障害、記憶障害を生じます。びわ抽出物がこれら、すべての過程で効果があることをこの論文は示しています。

びわ、びわの葉にはポリフェノールなどの化合物がたくさん含まれていることを数多くの論文が証明しています。

それぞれのポリフェノールは、ガン細胞の増殖、転移を抑えたり、糖尿病、高脂血症、アレルギーなどにも効果があると報告されています。(伊澤)

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