市販の富山県産の特別栽培米と違う橋本さんのお米

富山県の一般(慣行)栽培の農薬散布基準は18剤。市販の特別栽培米は9剤を使用しています。

〇合計9剤の農薬

名古屋市内のスーパーで売られている市販の富山県産特栽米は、殺菌剤が4種類、除草剤が4種類、殺虫剤が1種類の合計9剤の農薬が使用されていました。殺菌剤は苗の段階でかかる病気を含め、田んぼでかかる病気に対しても使用されています。

橋本さんは一切農薬を使用せずお米を栽培しています。

橋本さんご夫婦

橋本さんのお米

橋本さんは富山県の標高120mくらいの棚田でお米を作っています。棚田の光景に感動し、その棚田を守っていく人のいないことを知ると、東京から移り住んで農業を始めました。

○殺虫剤を使用せずにつくるため

橋本さんはアイガモを田んぼに入れます。田植え直後、まだ山の水は冷たくイネミズゾウムシが稲をかじります。しかし、葉にとまったイネミズソウムシをアイガモが捕食することで被害はとても小さくて済むそうです。

○殺虫剤を使用せずにつくるため

40cm×40cmというかなり低い密度で田植えをすることで、風の通りがよく、病気の心配はないそうです。ただし収量はその分低くなります。買い支える消費者もそのお米を一緒に作っていることにつながっています。

橋本さんは農薬を一切使用せず、おいしい水と、じっくり発酵させた鶏糞(肥料)でおいしいお米を作ります。棚田という日本の美しい風景を守りたい、都会の人たちにもそんな豊かな土地でできたお米から何かを伝えたい、そんな橋本さんの思いのこもったお米を食べてください。

(2011年5月2週)