震災後の中村さん

3月31日、東京電力本社前で原発反対のデモが行われました。その中に中村さんはいました。福島第一原発事故というたった一瞬の人災によって、いわれのない風評被害にさらされて苦しんでいる農家の方々を代表し、中村さんは、一言いってやらないと腹の虫が収まらない、とデモに参加されました。土壌調査の結果、中村さんの地区では作付けが可能という判断が下り、今年もまた、生きがいとなるお米づくりが出来るとほっと胸を撫で下ろしたそうですが、それが知らされるまでは、「米づくりしか知らないわしらにとって、とても生きた心地がしなかった。」と、そのときの辛さは口ではとても説明できないと教えてくれました。

被災直後のガソリンや灯油などの燃料が確保できずに困っていたとき、京都の知り合いが、軽トラックいっぱいに積んで持ってきてくれたそうです。作付けが出来ると分かってほっとした中村さん、空になった容器を返そうと、今度は自分が、直接車で伺ったそうです。そして、その帰りに名古屋生活クラブの三重事務所にも寄って元気な姿を見せてくれました。人と人とのつながりをとっても大切にしている中村さんらしい行動だと思いました。

正しく放射能汚染について理解するため、以下お読みください。

  • ● 中村さんのお米は収穫済みのものを袋詰めして保管してあります。
    ● 保管場所は建屋内です。
    ● 放射性ヨウ素は気体、放射性セシウムは固体です。
    ● 気体であるヨウ素は建屋内まで入り込むかもしれませんが、お米など特定のものに付着し続けることはなく(銀を除く)、輸送中に外気と混ざり拡散していきます。
    ● 放射性セシウムが危険な濃度で建屋内に入り込み、袋を通過してお米に付着することは考えられません。

風評に左右されず、正しい知識と理解を持って、安全なものを選んでください。

  • (2011年6月1週)